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  • ryuji ito

ラプターズとニックスがトレードを発表 アヌノビーがニックスへ




12月30日(日本時間31日)、ニューヨーク・ニックスとトロント・ラプターズがトレードを発表しました。

このトレードではお互いチームの主力を放出する大きいトレードとなりました。

トレードの内容は以下のとおりになります。


〇ニックス獲得

OG・アヌノビー

マラカイ・フリン

プレシャス・アチューワ


〇ラプターズ獲得

RJ・バレット

イマニュエル・クイックリー

2024年ドラフト2巡目指名権(デトロイト・ピストンズ経由)



このトレードで、ニックスはRJ・バレット、イマニュエル・クイックリーを放出し、引き換えにラプターズからOG・アヌノビーらを獲得しています。

トレードの主要選手を少し紹介すると、ニックスが獲得したアヌノビーは2017年のNBAドラフト全体23位で指名され、2019年にはカワイ・レナードやカイル・ラウリーらとともにラプターズでNBAチャンピオンに輝いています。

2022-23シーズンにはオールディフェンシブ・セカンドチームに選出されており、今シーズンは1試合平均15.1得点、3.9リバウンド、2.6リバウンドを記録しており、攻守に置いてバラスの取れた弱点の少ない選手です。


ラプターズが獲得したバレットは名門デューク大学で同年ドラフト1位のザイオン・ウェリアムソンとともにチームを引っ張り、2019年のNBAドラフト全体3位でニックスに指名されています。今シーズンは1試合平均18.2得点、4.3リバウンド、2.4アシストを記録しており、将来が楽しみな選手です。バレットはカナダ出身のため、このトレードにより母国に戻ってプレーすることになりますので、ファンもうれしいトレードでしょう。


クイックリーは、全体25位でオクラホマシティ・サンダーから指名を受け、その後リッキー・ルビオが絡んだ3チーム間トレードで交渉権がニューヨーク・ニックスへ移動し、ニックスと契約しています。

クイックリーは2022-23シーズンに飛躍し、NBAシックスマン・オブ・ザ・イヤーの最終選考に残り、2位に輝いています。また、2020-21シーズンにはNBAオールルーキー・セカンドチームに選出されています。今季は得点(15.0)とフィールドゴール成功率(45.4%)、3ポイント成功率(39.5%)でキャリアハイをマークしている今注目の若手ポイントガードです。




トレードによるチームへの影響



まずニックスですが、アヌノビーを獲得できたことで、層の薄かったウィングを補強することができ、層の厚かったガード陣を整理することができました。

大きいウィングプレイヤーはどのチームも欲しがる傾向にありますが、特にその中でもアヌノビーはトップクラスの選手です。201cmのサイズでフィジカルコンタクトにも強い選手です。また、対人DFが素晴らしく、どのポジションの選手でも守ることができます。

DPOYの最有力候補の選手でもあります。また、OF面でも安定して3ポイントを決めることができ、フィジカルを生かした1対1でも得点をクリエイトすることができます。

ニックスはサイズのあるウィングがジュリアス・ランドルしかいなかったため、リバウンドやDFでもランドルが対応しないといけなくなるため、エースの役割に力を注ぐことができていませんでした。ただ、アヌノビーがきたことでウィングプレイヤーがエースのチームと対戦した際は、アヌノビーに任せ、ランドルはOFに力を注ぐことが可能になります。

また、ガード陣を整理したことでランドルとともにエースのジェイレン・ブランソンの横に置くガードのディビンチェンゾやグライムズ、ジョシュ・ハートなどの役割を明確にでき、プレイタイムを以前より与えることができました。


ラプターズは、将来オールスターに入れるポテンシャルのあるガードを獲得できました。

2019年の優勝以来、優勝は遠ざかったおり、今期も勝率は高くありません。

オールスター選手のシアカムもトレードで放出の噂があり、再建に向かっている可能性があります。2021年にドラフト全体4位で獲得したスコッティ・バーンズも台頭してきた中でバーンズとともにチームを作り直すことができる選手が2人も獲得できたのはトレードの大きな価値といえると思います。これでシアカムをトレードで放出し、指名権を獲得することができれば、さほど時間がかからず再建を終えることができると思います。

また、チームにはデニス・シュルーダーという優秀なガードがいる中でクイックリーを育成できるのは良い状況でしょう。

ラプターズはサイズのあるオールラウンダーを揃え、ディフェンスはオールスイッチで守り、オフェンスはミスマッチを突いて得点を重ねる堅実なチームです。

今回その中心選手のアヌノビーが抜けてしまいましたが、バレットとクリックリーという得点の取れるガードを獲得できたことで、新たなシステムを取り入れることができるでしょう。




まとめ



今回のトレードは現時点ではどちらも勝ちトレードだったように感じます。

ニックスは足りないものを補うことができ、ラプターズは新たな若い戦力を手に入れることができました。

実際にどのような結果になるかはまだ先の話となりますが、新たな戦力を迎え、プレーオフ、そして優勝を目指し両チームに注目です!


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